サッカー 戦術の変遷

 時が流れるとサッカー観も変わるもので、サッカーのトレンドは、1990年から2000年前半の、ゾーンプレスによる狭いスペースで展開される肉弾戦から、ピッチを広く使ったパスサッカーに転換した。

 それに伴い、パスサッカーを信条にしていたラ・リーガのチームが再注目され、ラ・リーガに選手と資金が集まるようになった。

 その次のトレンドとしては、パスサッカーの相手からボールをカットした後に、少ない人数とパスでゴールを奪う、ショートカウンターだった。

 この戦法は、ドイツ人の監督が導入し、ゲーゲンプレスと名付けられたのだが、何故か、ブンデスリーガに選手と資金が集まることはなく、ショートカウンターを多用し、圧倒的なスピード感でサッカーを進める、イングランド プレミアリーグに選手と資金が集まった。

 現在の欧州5大リーグのトップは、プレミアリーグで間違いない。

 この流れは、もう数年年は続くと考えられる。

 前述のセリエAは、サッカーのトレンドが移った際に適応できず、以前の隆盛は、遠い昔の話になっている。

 また、サッカーイタリア代表が、2大会連続でサッカーワールドカップの出場を逃しているのは、自国リーグであるセリエAの凋落と因果関係が無いとは、私には思えない。

 サッカーのトレンドの中で、ドイツ ブンデスリーガに関する記述が少ないと思われた方もいると思うが、ブンデスリーガはファイナンシャル・プランニングが厳しいリーグとも言われており、クラブ経営の黒字化が必須であると聞いた。

 人気があり、面白いサッカーを展開して、クラブが赤字になるよりは、身の丈にあったチーム編成と戦術でクラブが黒字になることを、リーグ全体が望んでいるようだ。

 いかにも世界GDP第3位に躍進した、ドイツ人らしい発想のように思われる。

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