今よりも人生に迷っている時、この本を偶々本屋で見かけた。
私は、ゲーム、特にシューティングゲームや格闘ゲームがあまり得意ではなく、ほぼ唯一と言っていいほどハマったのが、RPGゲームに分類される、ドラゴンクエストシリーズだ。
ゲームに疎い私でも、ドラクエⅢあたりから、友人がザワザワし始め、カセットで販売されていたソフトを友人から借りることで、ドラクエの世界を体感した。
はじめはやり方が分からず、薬草を使っても、主人公を含むパーティがすぐ全滅してしまうので、「このゲームは何なんだ。」と友人に当たり散らしていたが、主人公をレベル上げという方法で成長させ、ゲーム内で出される問題を解決していく謎解きの面白さが分かると、見事にドラクエの魅力に取り憑かれた。
ゲームが苦手な人間からすると、たとえ強敵に当たっても、最終手段で、時間を使って主人公のレベルを上げ、主人公の基礎能力が上がることで、強敵を倒すことが可能な所が、非常に有り難かったと思う。
ちなみに中年になった今でも、スマートフォンで配信されている、「星のドラゴンクエスト」を無課金でプレーし続けている。
また、健康増進を目的に、「ドラクエウォーク」もプレーしている。
ドラクエの魅力は、とどまる所を知らない。
本書は、私が仕事自体や仕事に付随する人間関係に悩んでいた時に手に取った本である。
端的に言ってしまうと、人生をドラクエ風のRPGに見立て、ゲームをクリアしていくように、仕事も攻略していきましょう、と言う内容だ。
本書では、ドラクエの世界と現実の世界の違いを表にして表現しており、例えば、ドラクエの世界では、一度死んでもセーブポイントからやり直しはできるが、現実世界では、一度死んだら、全てを失う、と言った、比較対象をしている。
仕事で悩んでいた当時の私は、頭の中の悩み事が霧が晴れるように楽になった記憶がある。
また、仕事上で苦手な人間をドラクエの敵に見立て、その敵を攻略する方法も掲載されており、こういう見方もできるのか、と得心した記憶がある。
ゲームが好きでゲーム内では無双できるけど、現実世界ではいまいちいい人生を歩いていない、という方も世の中にはいらっしゃるだろう。
現実世界で上手く行っていない人ほど、マニュアル本と軽視せず、一読する価値のある本だと思う。
読了後、世の中の見え方が一変していれば、これほど面白いものはない。
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