ファミレスに入り浸って勉強する癖がついたのは、大学に入ってからだろうか。
家だとテレビなどの誘惑が多く、東京の私大だったため
大学の図書館は18時で終了、行き場所がなくなった時、
試験前よく友人とファミレスで集まって勉強していた。
大学院に入学してからは、専用の机が用意されるため、
ファミレスを利用しなくともよくなった。
社会人になってからは、2日休み取れることが少なくなってきたので、
2連休の場合のみ、ファミレスで勉強、または読書をしている。
ドリンクバーだけで平均2時間ぐらい居座ります。
(店側には非常に迷惑な客だろうが)
この前は資格勉強、英語の勉強をしたあと、タイトルの本を読んだ。
作者は、森博嗣先生、某国立大の工学部建築学科の准教授だった方だ。
気になる人は、ネットで検索すると、すぐに見つかると思う。
ミステリー作家として著名な方で、私も最初のシリーズは読破しているが、
工学系の方だけあって、非常に論理的な文章で読みやすい。
タイトルの本は、昨日偶々図書館で見つけて、
タイトル借りしたものだが、一気に嵌って読んでしまった。
内容は、主人公の工学部の学生が、研究室配属、卒論、修論を経て、
研究活動に没頭していく様を描いたものだが、
私が学生時代に感じていたことが、本当にリアルに描かれている。
研究に対する取り組み方、研究に携わる人間関係、勉強と研究の違い、
私が修士の学生だった頃、感じていたことがそのまま描写されている。
さすが元大学の准教授といったところです。
現在、理系の大学に通われている方、または、希望されている方は、
是非読んだ方がいいと思う。
これは個人的な意見だが、大学で理系を志望するのであれば、
大学院修士課程までを視野に入れて、勉強した方がいいと思う。
私の場合は、金銭的な問題から、国立大の大学院に他大学から入り直し、
学部時代に現金100万円貯めて、家賃だけは自分で払っていた。
しかし、そこまでして入学した大学院でしたが、研究能力がなく、
指導教官に怒鳴られながら何とかオマケで修了させてもらった人間だ。
でも、間違いなく自分の視野が広がるし、得るものは多い。
社会に出て、理系の学部卒の方と仕事をすることがあるが、
卒論で約1年ぐらいしか研究活動していないため、仕事はできるが、
結局学校のテストの延長でしかなく、視野が狭く深みがないと感じる事が多い。
また、人によっては、自分が大学で苦労せずに卒業してしまったため、
大学院生がどんな活動をしているのか理解できず、
それなのに昇進に差がついてしまうことから、
あからさまに敵意を剥き出しにする人間も一定数いる。
企業で金儲けするのが目的ならば、
確かに不要な経験かも知れないが、
自分自身の事を振り返ってみると、
自分が苦労して得た経験はお金では買えないし、
人間性は向上していると感じる。
理由は本を読んで貰えば分かるが、
研究生活をサバイバルする方は、是非是非、一読してほしい。
また、自分は文系大学出身で卒論を書かなかった、研究にあまり関わらなかった方、
または、大学ってどんなことをしているのか良く分からないと疑問に思っている方は、
この本を読んで貰えば、理系の大学院生がどんな生活を送っているか、垣間見られると思う。
興味があったら、一読下さい。
私は森先生の回し者ではない。ただのファンである。
最近仕事で落ち込むことが多かったが、この本を読んで、
久々に学生時代のことを思い出し、
「そんなに悪い人生でもないな。」と元気付けられているところだ。
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