題名は、ミステリー作家かつ、元大学教員であった、森博嗣氏の新書だ。
以降、森博嗣氏を、森先生、と呼ぶ。
森先生は、ミステリー小説で有名だが、それ以外でも、新書や実用書の分野で、大学教員で磨かれた知見を披露している。
本書では、題名の通り、孤独について、森先生の考え方が記載されている。
本書で特に気になったのは、孤独という概念を、微分していた所だ。
概念の微分、これまた、難しいように思われる。
私が知る限りでは、自然現象への微分、これは、意外と実行されていて、わかりやすい所だと、車の速度を時間微分すると、車の加速度になる。
大学教員にもなると、微分の範囲が、自然現象だけでなく、概念にまで及ぶ。
ただ、解説してもらうと、微分の方法を知っていれば、意外と納得できる部分がある。
現在、筑波大学で教鞭を取られている、落合陽一氏の対談集にも、概念の微分の話が出てきた。
やはり、大学で研究者として生きていく方々は、1つ上の概念で物事を俯瞰し、自分の手札を森羅万象に応用するのだな、と改めて驚かされた。
落合陽一氏の対談集は、まだ読んでいる途中だが、大学教員と呼ばれる方の思考を垣間見たい方は、一度、手にとってみてはいかがだろうか。
コメント