題名は、伊坂幸太郎氏の青春小説だ。
宮城県仙台市にある大学に入った学生が、入学してから友達を作り、卒業するまでの間を描いた作品になる。
登場人物は、主に男性3人、女性1人の若者だが、それぞれ皆、クセがある。
4年間の大学生活を通じて、若者が大人の階段を登る様が、厳しくも温かい情景で描かれている。
思い通りに行くことも行かないことも、全部引っ括めて、その人の人生だ、と暗に語りかけているような気がしている。
個人的には、登場人物の1人が、麻雀をする時に、世界平和を願って、ピンフ(平和)に拘って役を作る所がお気に入りだ。
また、私が仙台で3年程、学生生活の真似事をした経験があり、読んでいて、仙台の街の情景が浮かぶことも、この作品が好きな一因の様な気がする。
日々の仕事に追われ過ぎて、青春とは何だったか、忘れてしまった方は、一度、本書を手にとってみては、どうだろうか。
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